神奈川県横浜市にある「称名寺」。
鎌倉時代に北条実時が建立したとされる金沢北条氏の菩提寺です。
北条実時(ほうじょう さねとき)
鎌倉幕府二代執権・北条義時の孫。1224年~1276年
幕府の重職を歴任して北条得宗家を政治的に支えるとともに、学問に造詣が深く、収集した和漢の書籍を鎌倉から六浦に移し、金沢文庫の基礎を作った。
実時は、奈良西大寺の叡尊に帰依し、称名寺をそれまでの念仏宗から真言律宗に改めた。実時の子・顕時(あきとき)は、寺内外の土地を寄進し、本尊・弥勒菩薩立像を建立。顕時の子・貞顕(さだあき)は、伽藍の再造営を行って寺の拡充・発展に尽くした。
称名寺仁王門
鎌倉時代の元亨2年(1322)に造られた、関東最大の金剛力士像が安置されています。
称名寺金堂
現在の金堂は、元和元年(1681)に再建されました。
中に安置されている本尊・弥勒菩薩立像は、鎌倉時代の建治2年(1276)の銘があり、国の重要文化財に指定されています。秘仏のため、普段は非公開。
本堂前の阿字池
新宮古址
称名寺の鎮守、新宮古址。寛政2年(1790)に再建。
木造大威徳明王像(重要文化財)
鎌倉時代、運慶作、像高21cm
称名寺の塔頭・光明院から発見された、木造大威徳明王像。
近年の解体修理時に像内から取り出された納入品の奥書から、建保4年(1216)に運慶によって造立されたことが明らかになりました。運慶最晩年の作。
もとは、大日如来と愛染明王とともに三尊を構成していましたが、現在はこの像のみが残されているそうです。
神奈川県立金沢文庫
称名寺に隣接する「神奈川県立金沢文庫」で、以前特別展が行われた際に、運慶作の木造大威徳明王像は拝見できたと記憶しています。
普段はこちらで保管されているのでしょうか?それとも、称名寺の塔頭・光明院で保管されているのでしょうか?わかりません。
秘仏の本尊・弥勒菩薩立像は、以前レプリカ?が金沢文庫の特別展で登場されたそうですが、拝見できなかったので、いつかお目にかかりたいです。
<称名寺>
【住所】神奈川県横浜市金沢区金沢町212-1
【電話】045-701-9573
【時間】常時開門
【拝観料】無料
<神奈川県立金沢文庫>
【住所】神奈川県横浜市金沢区金沢町142
【電話】045-701-9069
【時間】9:00〜16:30
【休館日】月曜日
【観覧料】大人250円、学生150円、65歳以上及び高校生100円
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