福井県小浜市にある「羽賀寺」。
北陸三十三ヵ所観音霊場の第五番です。
霊亀2年(716)に、元正天皇の勅願により行基が創建したと伝えられています。
その後、水害や火災に幾度もあいながら再建を繰り返します。
応永5年(1398)にも焼失しましたが、永享8年(1436)に奥州安倍氏後裔を称する安倍康季が再興しました。
本堂(重要文化財)
室町中期の文安4年(1447年)の建立。桧皮葺の入母屋造り。
木造十一面観音菩薩立像(重要文化財)
平安時代初期の作、檜の一木造、像高146.4cm。
元正天皇をモデルにしたといわれています。
長い間、秘仏であったため、彩色が鮮やかに残されています。
第44代・元正天皇
父は天武天皇と持統天皇の子である草壁皇子、母は第43代・元明天皇。
独身で即位した初めての女性天皇。
とにかく美しい、十一面観音菩薩立像。
鮮やかに残る色彩、衣の曲線美、ぽってりとしたお顔、しなやかな指先。すべてが艶めかしく、惑わすような色香漂う美しい観音様です。
モデルが女帝であることから、妙な想像力を掻き立てられます。
若狭小浜を代表する仏様ですので、必見です!
北陸三十三ヵ所観音霊場 第五番
<鳳聚山 羽賀寺>
【住所】福井県小浜市羽賀83-5
【電話】0770-52-4502
【宗派】真言宗
【拝観料】400円
【駐車場】普通車30台
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