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人魚の肉を食べた娘伝説「粟嶋神社」@鳥取



鳥取県米子市にある「粟嶋(あわしま)神社」。

標高36mの小高い丘(明神山)にあり、かつては中海に浮かぶ小さな島でしたが、江戸時代に埋め立てされ陸続きになりました。


御祭神は少彦名命(スクナヒコナノミコト)。

神代の昔、大国主神と共にこの国を開き、人々に医療の知識を教え、まじないの術を授け、万病より人々を救った医薬の神様です。

手に乗るほど小さく、一寸法師のモデルとも伝わります。


伯耆風土記によると、少彦名命が粟を蒔き、実った粟の穂にはじかれて常世の国に渡ったことから、この地を「粟島」と名付けたとされます。

つまり、粟島は少彦名命の現世での最後の地、になります。


常世の国=海のはるか彼方の理想郷、あの世




187段の石段。なかなかの急斜です。






本殿からの眺め。


境内社・荒神社拝殿



境内を右へ廻った所に「お岩さん」とよばれる古代神まつりの場があり、西側の山麓には、その昔、人魚の肉を食べて八百歳まで長生きをしたという「八百比丘尼」の伝説の洞窟「静の岩屋」があります。



本当にこの道であってる?と不安になるほど、やや陰湿な雰囲気がする道を進みます。

海が近いこともあってか湿気があり、ちょっと怖かったです。


静の岩屋


この地に伝わる伝説

 

その昔、この辺りの漁師の集まりで、珍しい料理が出されましたが誰も気味悪がって食べず、一人の漁師が家に持ち帰りました。


それを、何も知らない18歳の娘が食べてしまいました。その肉は、食べると寿命が来ないといわれている人魚の肉でした。


何年経っても18歳のままの娘は、世をはかなんで尼さんとなり、粟島の洞穴に入り、物を食べずに寿命が尽きるのを待ちました。


とうとう寿命が尽きたときの年齢が八百歳だったので、「八百比丘(はっぴゃくびく)」と呼ばれ、延命長寿の守り神として祀られるようになりました。

 

人魚の肉を食べて不老不死となる「八百比丘」伝説は各地にありますが、粟嶋神社にもその伝説があると聞き、参拝させていただきました。


個人的には人魚の肉といえば、高橋留美子先生の「人魚の森」シリーズを思い出します。あの漫画のような暗くジメジメしたイメージがどうしてもありますが、この辺りも容易に近づいてはいけない雰囲気がありました。

しっかりお参りして、サッと帰ります。



 

<粟嶋神社>

【住所】鳥取県米子市彦名町1404

【電話】0859-29-3073

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