聖徳太子が創建、世界最古の木造建築群「法隆寺」@奈良



奈良県生駒郡斑鳩町にある「法隆寺」。


推古天皇9年(601)に、聖徳太子が斑鳩宮を造営。ほどなく、ここに亡き父・用明天皇のため寺の造立を発願され、推古15年(607)に創建されたのが法隆寺です。


「日本書紀」によると天智9年(670)に、一屋余す事無く焼失したと記されています。

しかし、間もなく再建が進められ、遅くとも奈良時代の初頭までには飛鳥時代の様式で復興され、太子信仰に守られたこともあって現在まで兵火や天災にあわず、現存する世界最古の木造建築群として往時の姿を今に伝えています。奇跡。


境内は西院と東院に大きく分かれ、国宝・重要文化財の建築物だけでも55棟に及び、仏教美術品も多数所蔵しており、国宝だけで38件・150点、重要文化財を含めると約3000点にもなります。


南大門(国宝)


法隆寺の玄関にあたる総門。創建時のものは永享7年(1435)に焼失しましたが、室町時代の永享10年(1438)に再建されました。


中門(国宝)


入母屋造の二重門。正面は四間二戸、側面は三間。左右に塑造金剛力士立像が安置されています。西院伽藍の本来の入口ですが、現在は使用されていません。


金剛力士像 阿形(重要文化財)

天平時代作、像高379.9cm


金剛力士像 吽形(重要文化財)

天平時代作、像高378.5cm


金堂(国宝)


西院伽藍最古の建築で、入母屋造の二重仏堂。堂内は中の間、東の間、西の間に分かれ、それぞれ釈迦如来、薬師如来、阿弥陀如来が本尊として安置されています。


金堂・中の間本尊 釈迦三尊像(国宝)

飛鳥時代、止利仏師作


推古天皇31年(623)、止利仏師作の光背銘を有する、飛鳥彫刻を代表する名作。

図式的な衣文、アーモンド形の眼、アルカイック・スマイルが特徴。

聖徳太子の病気平癒を願って造立され、太子の等身像とされています。


超超有名な釈迦三尊像。金堂の中は薄暗く、金網越しでの拝観になり少し遠いので、写真のようにはハッキリお姿は捉えられません。

それでも、あの空間で対面させていただけることに感動します。


五重塔(国宝)


飛鳥時代建立、世界最古の木造の五重塔。高さ32.55m。

最下層の内陣には、東面・西面・南面・北面の四方それぞれに、和銅4年(711)に造られた、塔本塑像と呼ばれる塑造の群像が安置されています。


塔本塑像(国宝)


塑土で洞窟のような舞台を造り、釈迦に関する四つの説話から四つの場面を塑像の小群像で表されています。(計80点の塑像が国宝)

こちらも超有名。必見です。



大講堂(国宝)


平安時代の延長3年(925)に焼失し、正暦元年(990)にほぼ元の規模と同じ大きさに再建されました。

堂内には、再建時に新たに造像された薬師三尊像(国宝)と四天王像(重要文化財)が安置されています。



回廊(国宝)


金堂などとほぼ同時期(飛鳥時代)の建立。東側の鐘楼、中央の大講堂、西側の経蔵につながり、並立する五重塔と金堂を囲んでいます。


西円堂(国宝)


西円堂(国宝)


西院伽藍北西の小高い場所に建つ八角円堂。養老2年(718)に、光明皇后の母・橘夫人の発願によって、行基菩薩が建立したという伝承があります。

現在の建物は、鎌倉時代の建長2年(1250)に再建されたものです。


堂内には薬師如来像(国宝)と十二神将像、千手観音像、不動明王像が安置されています。


三経院(国宝)


鎌倉時代の建立。西院伽藍の西側にあります。

三経院は、聖徳太子が勝鬘経・維摩経・法華経の三つの経典を注釈された「三経義疏」にちなんで付けられました。


堂内には、阿弥陀如来坐像(重要文化財)、持国天・多聞天立像(重要文化財)が安置されています。



聖霊院(国宝)


鎌倉時代の建立。西院伽藍の東側にあります。

聖徳太子の尊像(秘仏・国宝)を安置するために、東室の南端部を改造して聖霊院としました。現在の建物は、鎌倉時代の弘安7年(1284)に改築されたものです。


聖徳太子像(国宝)


聖霊院の秘仏本尊で、聖徳太子の500年遠忌にあたり、平安時代の保安2年(1121)に造立されました。

通常は非公開ですが、太子の命日である旧暦2月22日に合わせて行われる、お会式(3月22日〜24日)で特別開扉されます。


令和3年(2021)は聖徳太子の1400年遠忌にあたり、各地で聖徳太子展が行われています。

聖霊院の秘仏・聖徳太子像も9月5日まで東京国立博物館の「聖徳太子と法隆寺」展に出張中です。

https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=2097



今はなかなか遠出できないので「聖徳太子と法隆寺」展にも行けておらず、テレビで展覧会の様子を拝見しましたが、聖霊院の聖徳太子像が入口正面でお出迎えしてくださり、しかも明るい照明の中で拝観できるので、行ける人は羨ましいなぁ、と思いました。


とにかく目にするもの全てが国宝という、国宝パラダイスの法隆寺。

書き切れないので、大宝蔵院と夢殿は別ページにします。



<法隆寺> 

【住所】奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内1-1

【電話】0745-75-2555

【時間】8:00〜17:00

【拝観料】大人1,500円、小学生750円

【サイト】http://www.horyuji.or.jp/